アナガ(Anaga)とマスカ(Masca)は、テネリフェ島(Tenerife)のハイキングを代表する2つの名前ですが、しくみは正反対です。北西部のテノ山塊(macizo de Teno)にあるマスカ渓谷は、予約して決まった時刻に、決まったバスで到着し、船で抜けるコース。どれかひとつでも欠ければ入れません。北東の端にあるアナガは照葉樹林の山塊で、ラ・ラグーナ(La Laguna)からバスで上がれるクルス・デル・カルメン(Cruz del Carmen)から、自由に歩ける道が延びています。許可が必要な森は1つだけです。
時刻表と格闘したくないならアナガへ。体力に自信があり、早めに予約できるなら、マスカの断崖の下で船に乗ってハイキングを締めくくる体験は、苦労に見合う価値があります。
おすすめ
1
マスカをまるごとおまかせ
ガイド、帰りの船、送迎がひとつのパッケージに。ツアー会社は渓谷の入場枠を確保しています。
2
ガイド付きのアナガを手頃に
アナガ農村公園(Parque Rural de Anaga)のガイド付きトレイル、24ユーロから、3〜6時間。
3
少人数で照葉樹林へ
月桂樹の森の周回ルート、最大12人。
4
クルス・デル・カルメンと地元の味
照葉樹林を半日歩き、地元の食材も味わえます。
マスカ渓谷:予約、料金、しくみ
公式の登山道はマスカ渓谷の道(Camino del Barranco de Masca)で、テノ農村公園(Parque Rural de Teno、ブエナビスタ・デル・ノルテ(Buenavista del Norte)町)にあります。島議会(カビルド)の委託でTRAGSAが管理しており、下りのみです。マスカのビジターセンターから船着き場まで約5km、約4時間、難易度は高め。船着き場で船に乗り、ロス・ヒガンテス(Los Gigantes)へ向かいます。現在、登山道も船着き場も開いています。状況はMasca hoy(今日のマスカ)で公表されています。
料金: 住民以外は大人40.66ユーロ、8〜17歳20.33ユーロ。カナリア諸島の住民は7.49ユーロ(子ども3.75ユーロ)、テネリフェ島の住民は無料です。時間指定の入場券、ヘルメット、監視、救助費用の補償、傷害保険が含まれます。355番バス(1.45ユーロ)、船、ロス・ヒガンテスからの帰りのバスは含まれません。
入場枠: 8:30〜13:00に30分ごと、1枠25人、9:00は50人です。現在のカレンダーでは下りられるのは水曜から土曜。予約時に確認してください。ツアー会社が売り切らなかった枠は3日前に開放されます。
到着方法: サンティアゴ・デル・テイデ(Santiago del Teide)発のTITSAの355番バスのみで、約20分。車、タクシー、その他の乗り物で来た人は入れず、検問ではバスの乗車券を確認されます。車はサンティアゴ・デル・テイデの墓地の駐車場に停め、バス停までは歩いて10分です。
マスカで過ごす1日の流れ
- まず船を予約します(Discover Teno、Marítima Acantilados、Masca Express)。出航は入場枠から最長4時間後のものを選びます。
- マスカ渓谷の道の公式サイトで入場枠を予約します。9:00の枠は定員が2倍です。
- サンティアゴ・デル・テイデに車を停め、入場枠の少なくとも1時間前にバス停(コード4692)で待ちます。9:00の枠なら8:00です。
- 30分前に、身分証、入場券、355番の乗車券、船のチケットを持ってビジターセンターの検問へ。どれかひとつでも欠ければ通れません。遅れると入場券も代金も失います。
- ヘルメットをかぶって下ります。道を外れたり、川床や淵に入ったりしないでください。
- 船着き場から船でロス・ヒガンテスへ行き、462番か325番のバスでサンティアゴ・デル・テイデに戻ります。
海が荒れて船着き場が閉まったら
下っている途中で海の状態のために乗船できなくなると、渓谷を歩いて登り返すことになります。体力が求められるのはそのためです。マスカのビーチは立ち入り禁止で、歩いて行くのは砂浜ではなく船着き場までです。運営者によると、ここ数年、この渓谷ではカナリア諸島のほかのどの場所よりも多くの救助が行われています。
必須の装備: つま先が覆われた登山靴(例外なし)、1人あたり少なくとも1.5リットルの水、充電した携帯電話。18歳未満は法定保護者の同伴と署名入りの同意書が必要です。キャンセル: 72時間前までは無料、変更は2回まで。それ以降は変更も返金もできません。
渓谷を下らずにマスカを楽しむ
マスカの集落へは、TF-436号線で無料・予約なしで訪れることができますが、駐車場はごくわずかです。355番と365番のバスが村に停まります。山火事警戒の日は、島議会が9:00〜16:00にレンタカーと自家用車の通行を止め、台数制限付きの小型バスだけが入れます。
コスタ・アデヘとロス・クリスティアーノスから出て、テイデ山(Teide)、マスカ、イコド(Icod)、ガラチコ(Garachico)を組み合わせるバスツアーは、村に30〜45分停まるだけで、渓谷は下りません。目当てが歩くことではなく景色なら、ロス・ヒガンテス発の船で高さ最大約600mの断崖を眺め、海が穏やかならマスカの入り江に停泊します。同じテノ山塊のテノ岬(Punta de Teno)へは、ブエナビスタ発の369番バス(片道1ユーロ)でしか行けません。現在は車、自転車、徒歩での通行ができません。
アナガ:見どころとハイキングコース
アナガは島の北東の端を占め、サンタ・クルス(Santa Cruz)、ラ・ラグーナ、テゲステ(Tegueste)にまたがっています。2015年6月9日からユネスコの生物圏保存地域で、海域を含めると約5万haに及びます。最大の魅力は、月桂樹類の湿潤な森である照葉樹林と、山頂から海岸へ下る道です。
クルス・デル・カルメン:許可不要の入口
クルス・デル・カルメンのビジターセンター(TF-12号線22.5km地点)は毎日9:30〜16:00(7月〜9月とクリスマス期間は15:00まで)開いていて、無料、駐車場もあります。入口からは、感覚の小道(Sendero de los Sentidos、短い3つのループ)、謎の森(Bosque de los Enigmas)、海岸へ下る2本の道、プンタ・デル・イダルゴ(Punta del Hidalgo)へのPR-TF 10とバハマール(Bajamar)へのPR-TF 12が延びています。エル・ピハラルの許可が取れなかった人に、島議会自身が勧めている照葉樹林です。
エル・ピハラル、「魔法の森」
ラ・エンシジャダ〜カベソ・デル・テホ〜ラ・エンシジャダ(La Ensillada – Cabezo del Tejo – La Ensillada)は、エル・ピハラル厳正自然保護区(Reserva Natural Integral de El Pijaral)の中を歩く6km強の周回コースで、難易度は中程度。ラ・エンシジャダの駐車場(TF-123号線4.9km地点)から出発します。許可は無料ですが1人ずつ必須で、Tenerife ONの登山道のページで申請します。
- 予約は最大14日前から。毎週月曜のカナリア諸島時間7:00に、1週間分が追加で開放されます。
- 1回の予約で最大5人、日中のみ。
- ラ・エンシジャダは電波が届かないので、許可をダウンロードして身分証と一緒に持っていきましょう。
- キャンセルせずに来なかった場合、3か月間予約できなくなります。
ツアー会社や商業グループは入れません。 「魔法の森」をうたうツアーは、エル・ピハラルではなく別の照葉樹林の区間を歩きます。アナガでもう1本、許可が必要な道はラ・アソマダ〜クルス・デ・アフル(La Asomada – Cruz de Afur)です。
タガナナ、アルマシガと海岸
山の反対側では、道がエル・バイラデロ(El Bailadero)を経て、アナガ北海岸の村々、タガナナ(Taganana)、ロケ・デ・ラス・ボデガス(Roque de las Bodegas)、アルマシガ(Almáciga)へ下っていきます。ベニホ(Benijo)のビーチは、斜面が不安定なため、エル・ドラギージョ(El Draguillo)へ向かうPR-TF 6.2の一部とともに町の命令で閉鎖されました。出かける前に、再開したかどうかをTenerife ONの警報ページで確認してください。泳ぐなら、サン・アンドレス(San Andrés)のラス・テレシタス(Las Teresitas)がこのあたりの穏やかなビーチです。
アナガへの行き方:バスと車
- クルス・デル・カルメンへ:ラ・ラグーナから76番と275番のバス、停留所「Cruz del Carmen」(2232)。
- エル・ピハラルへ:サンタ・クルスから947番バスでラ・エンシジャダ(停留所1487)まで。1日3〜4便だけで、平日に使える最初の便は15:00発。週末は10:15発で、周回コースを歩くにはずっと便利です。
- タガナナとアルマシガへ:サンタ・クルスのバスターミナル(Intercambiador)から946番バスで60分、1.25ユーロ。平日は5:10、5:50、10:30、13:10、14:25、17:15、19:35発。アルマシガからの帰りの最終は20:35です。
- 車で:現在、レンタカーの通行禁止はありませんが、島議会はクルス・デル・カルメンの駐車場へのゲート設置、ラ・ラグーナのラス・カンテラス(Las Canteras)からの有料シャトル(住民は無料)、クルス・デル・カルメンの登山道の事前予約制を発表しています。出かける前にTenerife ONの警報を確認しましょう。
- 1Masca自然エリアルート案内 ↗
- 2Los Gigantes港ルート案内 ↗
- 3Punta de Teno自然エリアルート案内 ↗
- 4Anaga · Cruz del Carmen自然エリアルート案内 ↗
- 5Taganana町ルート案内 ↗
- 6Las Teresitasビーチルート案内 ↗
- 7La Laguna町ルート案内 ↗
- 8Santa Cruz de Tenerife港ルート案内 ↗
ガイド付きか、自分で歩くか
| 個人で行く | ツアーで行く | |
|---|---|---|
| マスカ:料金 | 40.66ユーロ+355番バス(1.45ユーロ)+船+帰りのバス | ガイド、船、送迎込みで145ユーロから |
| マスカ:段取り | 船と入場枠を予約し、サンティアゴ・デル・テイデに駐車して1時間前にバス停へ | ホテル送迎。時刻は会社が調整し、専用の入場枠もある |
| アナガ:エル・ピハラル | 無料の許可、個人のみ | ツアー会社は入れない |
| アナガ:料金 | バスは1.25ユーロから。ビジターセンターは無料 | 24ユーロ(3〜6時間)から、1日ツアーは139ユーロ |
| アナガ:得られるもの | 時間もルートも自由 | ガイド、森の解説、ときには地元の食材 |
マスカでは、バス、入場枠、船の段取りを考えるとガイドを頼む価値があります。アナガは自分で歩くのが簡単で、ガイドが加えてくれるのは解説であって、入れる場所ではありません。
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安全と持ち物
- マスカは難易度が高く、ずっと下りが続き、石が浮いていて、船着き場が閉まれば登り返すこともあります。条件を無視すると、救助費用を払うことになりかねません。
- アナガは湿気が多く、天気が急変します。ラ・ラグーナの高原は年に約64日雨が降り、南部の15日とは大違いです。海岸が晴れていても、防寒着とグリップのある靴を持っていきましょう。
- 閉鎖:山火事、嵐、雷雨の警報が出ると、島議会は島全体の登山道と保護区を閉鎖します。すべてtenerifeon.es/alertasで公表されます。
ほかのルートはカナリア諸島のハイキングへ。山頂の許可はテイデ山のガイド、島のほかの見どころはテネリフェ島、もうひとつの大きな照葉樹林はラ・ゴメラ島(La Gomera)のガラホナイへ。
マスカ渓谷は予約が必要ですか?
はい。マスカ渓谷の道の公式サイトで入場枠を予約し、それとは別に帰りの船も予約します。この2つと355番バスの乗車券がないと、検問を通れません。
マスカ渓谷を下るのにいくらかかりますか?
住民以外の大人は40.66ユーロ、8〜17歳は20.33ユーロ。これに355番バス(1.45ユーロ)、ロス・ヒガンテスまでの船、帰りのバス代が加わります。
マスカ渓谷を登ることはできますか?
できません。認められているのは船着き場までの下りと、船での帰還だけです。歩いて登るのは、海の状態で船着き場が閉まった場合だけです。
アナガのハイキングに許可は必要ですか?
必要なのはエル・ピハラルとラ・アソマダ〜クルス・デ・アフルだけです。許可は無料で、Tenerife ONで最大14日前から申請でき、ツアー会社のグループには使えません。
アナガを1日で回るなら?
午前中はクルス・デル・カルメンの照葉樹林か、許可があればエル・ピハラルへ。そのあとタガナナとアルマシガへ下り、最後はラス・テレシタスのビーチで締めくくります。









